美術・歴史・文化をテーマにしたブログです。中世ヨーロッパの貴族やヴァンパイア伝説、美少年文化、神話の世界観など、耽美で少しディープな話題を楽しく紹介しています。ファンタジー要素が好きな方にも気軽に楽しんでいただけると嬉しいです。
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マリー・アントワネットの美意識とファッション革命!ロココの女王が生んだ美の世界

美のためなら革命すら恐れない?!マリー・アントワネットの美意識!

林檎の園
林檎の園

「パンがなければお菓子を食べればいいじゃない?」

この有名なセリフ(実際には言ってないけど)で知られるフランス王妃 マリー・アントワネット

彼女といえば、ゴージャスなドレス、ありえないほど高い髪型、そして甘美な香りに包まれた宮廷生活――そんなイメージが強いですよね。

でも、彼女の美意識は単なる「贅沢好き」ではありませんでした。

ファッション、ヘアスタイル、香水すべてにおいて革命を起こした、究極のトレンドセッター だったんです!

ドレスのスタイルを根本から変えた

髪型は「高さ=権力」を示すツールに進化

香水文化を「ただの嗜好品」から「社交の武器」に格上げ

さらに、彼女が宮廷に持ち込んだ美意識は、やがてフランス革命を引き起こすきっかけにまで発展…?

今回は、そんなマリー・アントワネットの 「美を追求する力が世界を変えた」 という視点で、彼女のファッション革命を深掘りしていきます!

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ロココファッションの爆発――ドレス、ヘア、アクセサリー

画像:楽天

マリー・アントワネットといえば、まず思い浮かぶのが豪華絢爛なロココファッション

彼女の美意識は、当時のファッションシーンに革命をもたらしました。ここでは、彼女が愛したドレス、ヘアスタイル、アクセサリーについて、ディープに掘り下げてみましょう。

ドレス:パニエで広がるシルエット

画像:楽天

ロココ時代のドレスといえば、パニエと呼ばれる籠状のフレームでスカートを横に広げた独特のシルエットが特徴です。

このデザインにより、ウエストの細さが強調され、優雅さと豪華さを演出していました。

マリー・アントワネットは、このパニエを最大限に活用し、パステルカラーや花柄、リボン、レースなど、装飾過多ともいえるデザインを好みました。

彼女のドレスは、まさに歩く芸術作品だったのです。

ヘアスタイル:高さで競うポンパドゥール

マリー・アントワネットのヘアスタイルもまた、当時のトレンドを牽引しました。

ポンパドゥールと呼ばれる髪型は、髪を高く盛り上げ、時には1メートル近い高さに達することもありました。

この高さは、権力や地位の象徴ともされ、彼女はその頂上に船の模型や鳥籠など、ユニークな装飾を施すこともありました。

まさに、頭上にファッションの世界を築いていたのです。

アクセサリー:扇子とミニチュアの世界

アクセサリーにも彼女のこだわりが光ります。特に扇子は、コミュニケーションツールとしても活用され、開き方や持ち方で秘密のメッセージを伝えることができました。

また、ミニチュアの肖像画をペンダントやブローチとして身につけることも流行し、愛する人の姿を常に身近に感じることができました。

画像:楽天

これらのアクセサリーは、単なる装飾品ではなく、感情やステータスを表現するツールとして機能していたのです。

マリー・アントワネットのファッションへの情熱は、単なる贅沢や見栄ではなく、自己表現の一環としての深い意味を持っていました。彼女の独特な美意識は、当時の貴族社会に新たな風を吹き込み、ファッションの歴史に大きな足跡を残したのです。

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香水文化と「良い香り=ステータス」の関係

マリーアントワネットが愛した香水ブランドの一つが 「ウビガン(Houbigant)」

「フランスの宮廷って、華やかで優雅な香りが漂っていたんでしょ?」

そう思っている人も多いはず。でも、実は 18世紀のヴェルサイユ宮殿、めちゃくちゃ臭かった んです。

✔ トイレがなく、廊下や庭に垂れ流し(!)

✔ 貴族たちは香水を「風呂の代わり」に使っていた

✔ 体臭をごまかすために、とんでもない量の香水を振りまいていた

そんな環境の中で、「良い香り=教養と品位の証」 という文化が生まれ、マリー・アントワネットは 「香りの女王」 として、この香水文化を極めることになります。

マリー・アントワネットの愛した香水とは?

彼女が愛した香水ブランドの一つが 「ウビガン(Houbigant)」
このブランドは 1775年創業 のフランスの名門で、彼女だけでなく、

✔ ナポレオン(戦場にまで香水を持参)

✔ ヴィクトリア女王(フローラル系の香りを好む)

✔ グレース・ケリー(映画スター&モナコ王妃)

など、歴史的なセレブたちに愛されました。

特に、「フルールドランジェ(オレンジの花)」 の香りを好んだとされ、これは 気品と優雅さの象徴 として、当時の上流階級に大流行しました。

風呂より香水?! ヴェルサイユの香り事情

ベルサイユ宮殿

18世紀のヨーロッパでは、「水は病気を引き起こす」 という迷信があり、貴族たちは お風呂に入らず、香水で誤魔化す という習慣がありました。

✔ 体臭を消すために、服やカツラにも香水をたっぷり

✔ 手袋や扇子にも香りをつけ、ふわっと漂う香りを演出

✔ 部屋のカーテンや家具にも香水を吹きかけ、宮殿全体を良い香りに

ヴェルサイユ宮殿は、当時「香りの都」とも言われるほど、大量の香水で充満していた んですね。

マリー・アントワネットは、この香水文化をさらに洗練させ、香りを使った自己プロデュース を徹底しました。

現代の香水文化との比較

✔ 昔:香水は「風呂の代用品」、今:香水は「個性を表現するツール」

✔ 昔:香り=権力とステータス、今:香り=ライフスタイルやムード作り

✔ 昔の香水は天然由来、今の香水は合成香料が主流(ただし復刻版も人気!)

マリー・アントワネットの影響で、「香水はただの“匂い”ではなく、“身につける美”」 という概念が広がりました。

現代でも「シャネル No.5」や「ディオールのミス ディオール」など、香りがその人の個性を表現するツール になっているのは、彼女の美意識が現代にも受け継がれている証拠かもしれません。

次は、「王妃のスタイリスト、ローズ・ベルタンと“ファッション革命”」 について掘り下げていきます!

王妃のスタイリスト、ローズ・ベルタンと「ファッション革命」

画像:楽天

マリー・アントワネットの華麗なファッションを語る上で欠かせない存在が、ローズ・ベルタンです。

彼女は、王妃の専属モード商(ファッションデザイナーの先駆け)として、当時のファッションシーンに革命をもたらしました。

ローズ・ベルタンとは何者?

本名をマリー=ジャンヌ・ベルタンといい、1747年にフランス北部のアブヴィルで生まれました。

幼少期からモード店で働き、ファッションセンスを磨いた彼女は、やがてパリに進出。自身の店「オ・グラン・モゴル」を開き、その評判は瞬く間に広がりました。

マリー・アントワネットとの出会い

1774年、シャルトル公爵夫人の紹介でマリー・アントワネットと初めて対面したベルタン。

この出会いが、彼女の運命を大きく変えることになります。王妃はベルタンのデザインに魅了され、以降、彼女を重用するようになりました。

ファッションの革新者としてのベルタン

ベルタンは、王妃と共に数々の新しいスタイルを生み出しました。

従来の窮屈なパニエを廃した「ポーランド風ドレス」や、王妃のマタニティドレス、「イギリス風大帽子」など、革新的なデザインを次々と提案しました。

また、彼女はファッションを通じて自己表現を追求し、その影響力から「モード大臣」と称されるほどでした。

ローズ・ベルタンとマリー・アントワネットのコラボレーションは、当時のフランス宮廷に新たな風を吹き込み、ファッションの歴史に大きな足跡を残しました。

彼女たちの革新性は、現代のファッションにも通じるものがあります。

次は、現代ファッションやコスメとの比較について掘り下げていきます。お楽しみに!

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現代ファッションやコスメとの比較――マリー・アントワネットの美意識は今も生きている?

マリー・アントワネットが18世紀フランスのファッション&ビューティー界に与えた影響は、現代にも色濃く残っています。

「ロココファッションは過去のもの?」――そんなことはありません!

現代のコレクションにも取り入れられる「マリー・アントワネット要素」

コスメ業界が未だに愛してやまない「王妃の香り」

彼女が作った「自己プロデュース美学」は、SNS時代のインフルエンサーと通じる?!

今回は、そんな 「現代に生きるマリー・アントワネットの美意識」 を、ファッションとコスメの視点から掘り下げてみます!

ロココは死なず! 現代ファッションに受け継がれるマリー・アントワネットの美意識

「18世紀のドレスなんて、今はもう着ないでしょ?」…と思いきや、マリー・アントワネットの影響は、今もハイファッションの世界に生きている のです。

✔ 「オートクチュール」文化の誕生
  • マリー・アントワネットが愛した「特注ドレス」の文化は、現代の「オートクチュール(高級オーダーメイド服)」へと受け継がれています。
  • ディオール、シャネル、ヴァレンティノ などのブランドは、彼女のような王侯貴族向けのドレスを原点としています。
✔ ロココスタイルの復活

  • 2006年公開の映画『マリー・アントワネット』(ソフィア・コッポラ監督)は、パステルカラー、レース、リボン、シフォンといったロココ要素を現代風にアレンジ
  • これがきっかけで、ハイブランドがこぞって「ロココ風ドレス」や「ビッグシルエットのスカート」をコレクションに取り入れました。
✔ ロリータファッションの誕生

画像:楽天

  • 「ベイビーズ、ザ・スターズ・シャイン・ブライト」や「イノセントワールド」 などのロリータブランドは、まさにマリー・アントワネット的な美学を体現。
  • 「ドレスはただの衣服じゃない。アイデンティティであり、非日常を味わうためのもの」という思想は、王妃の価値観そのものです。

② 「マリー・アントワネットの香り」は、今でも手に入る?!

「香りの女王」として名を馳せたマリー・アントワネット。
彼女が愛した香りは、実は今でも 「復刻版」「インスパイア香水」 として販売されているんです!

ウビガン(Houbigant)

  • 1775年にジャン・フランソワ・ウビガンが創業 した、フランスの老舗フレグランスメゾン。
  • 彼女が愛用したとされるブランドの一つで、現在も継続。
  • 代表作 「Quelques Fleurs(ケルク フルール)」 は、1912年に誕生した世界初のフローラルブーケ香水 で、現代でも販売されている。

オリザ ルイ ルグラン(Oriza L. Legrand)

  • 18世紀に王族向けの香水を提供していたフレグランスメゾン。
  • 彼らの復刻コレクションは、マリー・アントワネットが生きた時代の香りを再現しているとされる。
  • 「Oriza L. Legrand Marie Antoinette」という名称の香水は販売されていないが、王宮風の香りを楽しめる。

LADURÉE(ラデュレ)のコスメ

  • フランスの老舗パティスリー「ラデュレ」は、「レ・メルヴェイユーズ ラデュレ」というコスメラインを展開。
  • 18世紀の美意識を取り入れた、「王妃のチーク」や「パステルカラーのパウダー」などが人気。
  • 現在、日本の一部オンラインショップ(Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングなど)で購入可能。

「王妃が生きた時代の香りを、現代でも楽しめる」って、ちょっとロマンティックじゃないですか?

③ SNS時代に通じる「マリー・アントワネットの自己プロデュース力」

マリー・アントワネットのファッション革命は、単なる「服の流行」ではなく、「美を使った自己ブランディング」の始まり でもありました。

✔ 「見た目のインパクトで印象を決める」
  • 彼女がファッションにこだわったのは、「権力の象徴」としての意味があったから。
  • これは 「Instagramでバズるために見栄えを考えるインフルエンサー」と似ている
✔ 「香りも含めてトータルコーディネート」
  • 彼女は、「ファッションと香りはセット」だと考えていた。
  • これ、今でいう 「メイクと香水のマッチング」 みたいなもの。
✔ 「批判されても自分を貫く」
  • 王妃のゴージャスなスタイルは賛否両論あったけど、彼女はブレなかった。
  • これは、今のファッション界で個性を貫く 「ファッションアイコン」 に通じる。

彼女は 「美とは何か?」を自らのライフスタイルで表現し、それを世間に発信していった先駆者 とも言えるのです。

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まとめ:「マリー・アントワネットは、ただの浪費家じゃない!」

ドレス、香水、ヘアスタイルすべてにこだわり、ファッション革命を起こした王妃

その美意識は、現代のハイブランドやコスメ、SNS文化にも影響を与えている

「美はアイデンティティの表現」という考え方は、今なお新しい!

マリー・アントワネットは、ただの贅沢好きな王妃ではなく、
「美の力」を誰よりも理解し、それを最大限に活用した、ファッション界の革命児でした。

今、私たちが「どんな服を着るか」「どんな香水を選ぶか」を楽しめるのも、
彼女が18世紀に築いた「ファッションは自己表現」という考え方があったからこそかもしれませんね。

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